報酬パッケージの分解
「年収パッケージ」と言われたら分解する。基本給、期待できる賞与、毎年確定する株式、一時金。分解してから、公開年収の中央値や他の内定と並べる。
四つの層。一つの数にしない
第一は固定の現金で、主に税前の基本給。第二は短期の変動で、賞与や歩合。第三は長期で、数年かけて確定する株式など。第四は福利と時間で、保険、休暇、リモート、当番。
採用資料が四つを一つの大きな数にしていたら、各層の金額と前提を聞く。特に株式が楽観的な価格か、現実に扱える価格かを聞く。楽観は総額を大きく見せるが、家賃は払えない。
公開の賃金統計は第一層に近く、一部の賞与を含むことがある。株式の付与総額を入れたパッケージを中央値と比べると、自分が市場よりずっと高く見えるか、統計が無意味に見える。先に分解し、どの層と比べるかを決める。
基本給が決めること
基本給は一番読みやすい部分で、残業代や退職金、一部の福利の基礎になることも多い。試用が8割なら、その月数を掛ける。本採用後の額を1年目全体の代表にしない。
具体的に三つ聞く。この等級の基本給の下限と上限。昇給は毎年決まった月か、昇格のときだけか。試用の給与は本採用と同じか。
両方の内定が「競争力がある」と言うなら、基本給に、現実的だと思う賞与を足して比べる。目標賞与の%そのものは現金ではない。
賞与を分かるまで聞く
目標は基本給の何%か。過去2年、このチームは目標の何%を払ったか。会社の成績と個人の成績の割合。目標だけで実支給がなければ、5〜7割と仮定し、表に仮定と書く。
1年未満の按分と、支給前に辞めたときの取り消しが、どの条項かを聞く。条項を示せないなら、満額の賞与を1年目に入れない。
歩合なら追加で聞く。後から引かれる前払いがあるか、早期退職で返還か、1年目の保護があるか。答えがなければ歩合は不確実であり、基本給ではない。
- 目標の%
- 過去2年の実支給
- 会社と個人の割合
- 1年未満と退職時の取り消し
株式は年で割る
種類、付与の株数か金額、何年で確定するか、辞めても確定分は持っていけるか、毎年追加があるかを聞く。「株式があります」は答えではない。
上場株は、信じられる保守的な価格に、毎年確定する分を掛ける。未上場は二列。直近の調達を割り引いた価格と、ゼロ。ゼロの列でも生活できるなら、その総額は安定している。
基本給は動かさず署名時の株式だけ増やすときは、在籍条件と返還を読む。返還があると、「1年目が多い」は「途中で辞めると返す」になる。
福利と時間
自分に高いものだけ金額にする。自分で買う保険、通勤、保育、自費の道具や資格。パンフレットの「福利の総額」は、全員が全項目を使う前提であることが多い。それは自分の家計ではない。
無制限休暇は、チームが実際に何日休んだかを聞く。言えなければ、今の休暇日数で記す。「無制限」を収入にしない。
常態の当番と出社日数は、時給を下げる。想定の週時間を表の下に書く。同じ 1,000万円でも、週40時間と週55時間は同じ仕事ではない。
円での計算例
例:基本給 800万円、目標賞与 15%、過去2年の実支給は目標の約110%。株式は4年で確定し、保守的に年あたり約120万円。サインオン 150万円で、12か月未満の退職は返還。1年目の現金はおよそ 800万円 × 1.15 × 1.1 に 150万円を足す。安定年はサインオンを外し、約 1,012万円。そこに年あたり約120万円の株式を足す。公開の中央値と比べる前に、その中央値が賃金のみか賞与込みかを確認する。
総額 1,400万円と言われても、4年分の株式を1年目に全額入れているなら、年ごとの確定に割り戻す。そうしないと2年目を過大に見る。
内定ごとに一行。基本給、期待賞与、年あたりの株式、サインオン。口頭の総額ではなく、この四つの円で比べる。
聞き方
「分けて書いてください。税前の基本給、目標賞与と過去2年の実支給、株式の付与と確定年数、サインオンと在籍条件、自分が負担する主な保険。」
書面と会話が違うときは書面が優先。署名の前に差をメールで聞く。「賞与はだいたい出る」は表に入れない。
税と国境をまたぐ給与は手取りを変える。この文章は税額を計算せず、財務の助言でもありません。